ロスジェネの逆襲を読んだ。
半沢直樹シリーズの第3弾、「ロスジェネの逆襲」を読了。証券会社に出向させられた半沢と親会社である銀行との対決を、IT企業通しの買収と防衛合戦という物語で展開されていく。親会社による再出向という人事切り札が迫るなか、今回も最後にどんでん返しの逆襲を仕掛ける。今回も読後感は爽快だが、前作に比べ、逆襲の仕掛け方、上司、経営陣への容赦無いディベートは少し物足りなかったかな、と。(前作が抜群によかっただけに)。
また、銀行がアドバイザーにつく「電脳雑技集団」は夫婦で創業、物語における終わり方など、インデックスを想起させる為、ライブドア事件近辺にネット業界にいた人間は楽しめる作品だと思う。
毎回、半沢のセリフに胸が熱くなるが、今回もこのようなセリフがある。半沢の部下が、組織の理不尽さに憤る場面にて。(P 213)
「組織の論理、大いに結構じゃないか。プレッシャーのない仕事なんかない。仕事に限らず、なんでもそうだ。嵐もあれば日照りもある。それを乗り越える力があってこそ、仕事は成立する。世の中の矛盾や理不尽と戦え、森山。オレもそうしてきた」
こういう仕事に対する姿勢、さらに人生に対する姿勢が、半沢直樹の人気の理由なんだろう。5月からは第4弾、「銀翼のイカロス」が「週刊ダイヤモンド」にて連載中だが、今から単行本が待ち遠しい。
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